肩の痛み

肩の痛みを来す疾患には下記のようなものがあります。

肩関節周囲炎

もっとも多いのが、「肩関節周囲炎」という状態です。いわゆる40肩、50肩と言われる状態です。
よく「ほっといても治る」とも言われますが、痛みがあまりに強いと、関節が固くなってしまうこともあるので、治療が必要な場合があります。

治療としては
1) 温熱療法、運動療法(あたためて、肩関節の運動を行う)
2) ヒアルロン酸や炎症を抑える注射、消炎鎮痛剤(痛み止めの飲み薬)、湿布などを使用する。

などがあります。上記治療でも改善しない場合は他の病気がある場合もありますので、MRI(核磁気共鳴画像)を相談させていただく場合があります。

腱板断裂

上記疾患と考えて治療しても改善しない場合、腱板という肩関節の周りの「すじ」が切れていることがあります。若い方では手をついて転んだり、肩から落ちたりといった外傷が原因で断裂することが多いですが、65歳以上の方ですと、外傷がなくても断裂することがあります。年齢的に「すり切れた」ような状態です。
診断はMRIで行います。断裂があっても必ず手術しないといけないわけではありませんが、した方がいい状態と判断したらそのようにご説明し、手術可能な病院に紹介させていただきます。

石灰沈着性腱板炎

「肩関節周囲炎」よりも痛みが激しく、夜間もかなり激しい痛みが出ることが多い場合はこの疾患が考えられます。腱板という「すじ」の中に石灰(チョークの粉のような物質)が溜まって痛みの原因になります。炎症を抑える注射をしたり、鎮痛剤を飲んだりすることで改善することが多いです。

他にも種々の疾患があります。適宜ご説明させていただきます。